Mondai Đọc Hiểu
「もしもし、5271の1251でしょうか?と女の声が言った。
「そうです。5271の1251です」「突然ごめんなさい。実は私、5721の1251に電話をかけてたんです」「はあ」と私は言った。「朝からもう三十回くらいずううっとかけているんです。でも出ないんです。ええーと、たぶん旅行にでも出かけているのかもしれませんね」「それで?と私は聞いてみた。「それでですね、まあいわばお隣みたいなものだから、ちょっと5721の1251にかけてみようかなあって思ったんです」「はあ」
女は小さな咳払いをした。「私、昨夜バンコックから戻ってきたばかりなんです。とおおおおってもすごいことがバンコックであったんですよ。超信じられないようなこと。ものすごおおおおおいこと。それであっちに一週間いる予定だったのを三日で切り上げて帰って来たわけ。それで、その話をしようと思ってずっと1252にかけていたの。誰かに話さないととても寝られそうにないし、かといって誰にでもできる話じゃないし。それでひょっとしたら1251の人が聞いてくれるかなあって思ったりしてえ」「なるほど」「でも私、ほんとうは女の人が出るんじゃないかなあって思ってたんです。女の人のほうがこういう話ってしやすいんじゃないかなあって思うし」「それはどうも」と私は言った。「あなた、おいくつ?」先月で三十七になりました」「うーん、三十七か。もう少し若いほうがいいような気もしちゃうんだなあ。ごめんなさいね。こんなこと言って」「いえ、いいですよべつに」「ごめんなさいね」と彼女は言った。「5721の1253を試してみることにします。じゃあね」というわけで、バンコックで何か起こったのか、私にはとうとうわからずじまいだった。
「そうです。5271の1251です」「突然ごめんなさい。実は私、5721の1251に電話をかけてたんです」「はあ」と私は言った。「朝からもう三十回くらいずううっとかけているんです。でも出ないんです。ええーと、たぶん旅行にでも出かけているのかもしれませんね」「それで?と私は聞いてみた。「それでですね、まあいわばお隣みたいなものだから、ちょっと5721の1251にかけてみようかなあって思ったんです」「はあ」
女は小さな咳払いをした。「私、昨夜バンコックから戻ってきたばかりなんです。とおおおおってもすごいことがバンコックであったんですよ。超信じられないようなこと。ものすごおおおおおいこと。それであっちに一週間いる予定だったのを三日で切り上げて帰って来たわけ。それで、その話をしようと思ってずっと1252にかけていたの。誰かに話さないととても寝られそうにないし、かといって誰にでもできる話じゃないし。それでひょっとしたら1251の人が聞いてくれるかなあって思ったりしてえ」「なるほど」「でも私、ほんとうは女の人が出るんじゃないかなあって思ってたんです。女の人のほうがこういう話ってしやすいんじゃないかなあって思うし」「それはどうも」と私は言った。「あなた、おいくつ?」先月で三十七になりました」「うーん、三十七か。もう少し若いほうがいいような気もしちゃうんだなあ。ごめんなさいね。こんなこと言って」「いえ、いいですよべつに」「ごめんなさいね」と彼女は言った。「5721の1253を試してみることにします。じゃあね」というわけで、バンコックで何か起こったのか、私にはとうとうわからずじまいだった。
(村上春樹『村上朝日堂超短編小説 夜のくもざる』「バンコック・サプライズ」新潮文庫)
1.
この話の中の「会話」の場面は次のどれですか。
2.
下線部「それはどうも」のあとに「私」は何と言いたかったでしょうか。
➀ 「私」に話してみてはどうですか。
② 「私」が男でも女でも同じだと思いますよ。
➂ 「私」が男であいにくでしたね。
3.
本文の内容と合っていればO、違っていればXを書いてください。
➀ ( ) 電話をかけた人は誰でもいいからバンコックのことを話したかったのだ。
② ( ) 電話をかけた人は次に 5721 の 1253 に電話をかけるだろう。
➂ ( ) 5721 の 1251 の人はバンコックであったことに興味を持ったにちがいない。